古泉 壯太郎様さん|Sotaro KOIZUMI

古泉 壯太郎様さん|Sotaro KOIZUMI

合格スクールUniversity of Illinois at Urbana Champaign
University of California, Santa Barbara
Birmingham University
留学先(国)アメリカ
専攻(メジャー)Mechanical Engineering/ Environmental Science
職業早稲田大学

世界トップレベルの機械工学プログラムを持つ、イリノイ大学アーバナ・シャンペーン校に進学された古泉さん。大学での研究で、環境問題、特にエネルギー分野に強い関心を持つようになったといいます。「TOEFL100点必要」「GPAが3.0ないと難しい」といった情報に不安を感じながらも、剣道部での活動と両立しながら見事に合格を勝ち取られました。今回は、その苦労を乗り越えた道のりや、大学院での学びの様子など、幅広くお話を伺いました。

Q1. まずは大学院留学を目指されたきっかけからお伺いできますか?

Q1. まずは大学院留学を目指されたきっかけからお伺いできますか?

最初のきっかけは、アメリカへ留学していた母の影響が大きいです。幼い頃から留学時代の話を聞いたり、母の母校や友人の家を訪れたりする機会が何度もありました。当時は『アメリカの大学って大きいな』くらいにしか思っていませんでしたが、母から『若いうちに留学しておいた方がいい』と聞くうちに徐々に興味を持つようになり、高校、大学と留学を意識するようになりましたね。

大学2年生の頃には交換留学も考えましたが、剣道部に所属し週に6日活動していたため、タイミングを逃してしまいました。

そこで、2年生の冬にワシントン大学へ3週間ほどの短期留学を経験しました。その時、アメリカの文化に触れたり、フィリピン出身のホストファミリーが言葉や文化の壁を全く感じさせない生活を送っているのを目の当たりにしたりして、自分ももっと長期で学びたいという気持ちが強くなりました。

これが、大学卒業後にしっかり留学しようと決めたきっかけです。


Q2. 大学院留学に向け、いつ頃からどのようにご準備を進められましたか?

Q2. 大学院留学に向け、いつ頃からどのようにご準備を進められましたか?

短期留学の準備として、英語の勉強は2年生の頃から始めていましたが、本格的に大学院留学を意識してからは、まず情報収集から始めました。

少し調べると、『TOEFL100点必須』や『GPAが3.0ないと難しい』といった情報がたくさん出てきて、当時GPAが3.0弱だった私は、目指せるのか不安でした。

そんな時、『大学院留学のすべて』という、こちらで出版されている書籍を読み、必ずしもTOEFL100点が必要なわけではないこと、出身大学によってはGPA3.0未満でも可能性があること、そして専攻分野を変更できることを知りました。この情報が、私にとって非常に大きかったです。

3年生の冬には、さらに具体的な相談がしたくて、こちらのコンサルティングをお願いしました。そこで、自身の可能性やこれからすべきことが明確になり、目標が具体的になったので、サポートをお願いすることにしました。それからは約1年を通じて提示頂いたスケジュールに沿って出願まで準備を進めていきました。


Q3. 専攻や国、出願校はどのように選ばれましたか?

Q3. 専攻や国、出願校はどのように選ばれましたか?

国に関しては、母の影響と短期留学の経験から、最初からアメリカをイメージしていました。

友人からはヨーロッパの話も聞きましたが、私の専攻分野である機械工学では、最先端の技術を学ぶならアメリカが有力だと考えました。専攻は大学2年生から機械工学で、特に環境問題、中でも地球温暖化に興味がありました。

そのため、4年生の研究室ではエネルギー関連の研究を選び、そこで学ぶことがとても楽しかったので、大学院でもこの分野を続けたいと考えました。

出願校を選ぶ際は、ランキングも重視しました。世界的に高く評価されている大学は、内容も優れているはずですし、優秀な学生も集まると思ったからです。ご紹介いただいた、希望する分野を学べるプログラムの中から、アメリカを中心に、イギリスも数校含めて検討しました。


Q4. 今回University of Illinois at Urbana Champaignへ進学を決められ、既に履修を開始していらっしゃると伺いました。進学校決定の決め手や、今の生活についてお伺い出来ますか?

Q4. 今回University of Illinois at Urbana Champaignへ進学を決められ、既に履修を開始していらっしゃると伺いました。進学校決定の決め手や、今の生活についてお伺い出来ますか?

進学先は、最終的にUC Santa BarbaraとUniversity of Illinoisで迷いました。日本の知名度ではUCの方が高いですし、温暖な気候で2年間学べるUCSBは魅力的でした。

ただ、カリキュラムを比較した結果、University of Illinoisに決めました。

どちらも環境エネルギー関連の分野を学べますが、UCSBはBusiness and SustainabilityやEnvironmental Policyなど、より幅広いアプローチが含まれていました。

一方、University of Illinoisは機械工学に特化しており、Energy Trackを選択すれば、専門性が高く実務に直結する知識やスキルを習得できます。将来的に起業も考えていますが、現時点では機械工学分野をさらに深く突き詰める必要があると感じたからです。

今は大学の寮に入ったばかりですが、とても勉強に集中できる環境です。シカゴから車で2時間ほどの場所にある、学生街といった雰囲気の落ち着いた町です。寮からキャンパスまでは徒歩5分で、1日2食付きのプランなので、生活のほとんどが大学の敷地内で完結します。

秋学期は10単位ほど履修登録をしていて、1日3コマくらい授業があります。まだ始まったばかりで、先生の話すべてを聞き取るのは難しいので、これからもっと英語力を強化したいです。

海外の大学院は『寝る間もないほど勉強する』と聞きますが、今のところはそこまでではないですね。予習、復習、レポートや課題はありますが、日中に図書館でこなせる範囲です。



Q5. 留学ご準備の中で大変だった事や逆に得られた事など、印象に残っている事があったら教えて頂けますか?

Q5. 留学ご準備の中で大変だった事や逆に得られた事など、印象に残っている事があったら教えて頂けますか?

一番大変だったのは、やはりTOEFL対策です。物理や数学は得意で、合理的に進められるのですが、英語は数をこなす必要があり、理詰めが通用しにくいのが苦しかったです。いくら勉強してもスコアが伸びない時期があり、『もっと早くから始めておけばよかった』と何度も思いました。最終的にはなんとか90点台で合格できましたが、100点には届きませんでした。

書類準備も大変でした。特に4年生の12月は、出願書類の作成ピークと研究、そして剣道部の最後の大会が重なって、本当に忙しかったです。当初は何を書けばいいのか全く分からなかったのですが、面談や添削を重ねることで徐々に固まっていきました。

工夫した点は、良い案が浮かばないときは一旦作業を中断することです。研究や部活など他のやるべきことを片付けてから、改めて原稿を見直すと、新鮮な気持ちでより良いアイデアが浮かびました。この方法が一番効率的で、他のタスクとの両立にも役立ちました。

留学準備を通して得られたことは、これまでの自分を客観的に振り返り、これからの人生をじっくり考える機会が得られたことです。今までは目の前のことに追われてがむしゃらに走ってきましたが、ここで一度立ち止まって考えられたことは、私の人生にとってとても大きかったと思います。


Q6. 留学中や留学後にやりたい事や抱負など、お伺いできますか?

Q6. 留学中や留学後にやりたい事や抱負など、お伺いできますか?

留学中は、とにかくたくさんの友人を作りたいです。まだ数回しか授業を受けていないので、これからですね(笑)。

授業は、大教室から15人ほどの少人数制まで様々なので、その中で他の学生と積極的に意見交換や交流をしていきたいです。

あと、University of Illinoisにも剣道部があるようなので、見学に行ってみようと思っています。竹刀は持ってきていないので、現地で買います(笑)。日本人として剣道なら負けない自信がありますし、剣道愛好家の方とは、国籍に関係なく切磋琢磨できると思っています。

学業面では、機械工学分野の専門知識をしっかり身につけ、将来的にはエネルギー関連の企業で技術職として経験を積み、最終的にはエネルギー問題に貢献できる企業を立ち上げたいです。現時点では明確なモデルがあるわけではありませんが、この分野は規制や技術の進歩など流動的な部分が大きいので、学びながら具体化していけたらいいなと思っています。


Q6. 色々なお話、ありがとうございます。最後に現在大学院留学を目指されていらっしゃる皆様へアドバイスやメッセージなどございましたらお願いたします。

『大学院留学』と聞くと、最初はすごく壮大なチャレンジのように感じていました。でも実際に準備して出願してみると、意外とそこまでハードルは高くないのかもしれない、というのが正直な感想です。

私は大学に入学した頃、課題を提出し忘れることもあり、成績があまり良くありませんでした。留学を意識した2年生以降は気をつけましたが、それでも高いGPAではなかったので、合格をもらうまでは本当に不安でした。先に就職や進学が決まった友人たちと不安な気持ちで卒業旅行に行っていたとき、UCSBから最初に合格の連絡が届き、心から嬉しくてホッとしたのを今でも覚えています。

担当のコンサルタントの方が、私の不安な気持ちに寄り添いながらトップ校への出願を後押ししてくださったり、もし良い結果が得られなかった場合の追加の大学を提案してくださったりと、安心して準備できるようサポートしてくださいました。

だから、もし少しでも不安な要素があっても、希望があるなら臆せずにぜひ挑戦してほしいと思います。まずはコンサルティングで相談してみるといいと思います。私自身、それで可能性や選択肢を具体的にすることができましたので。