梅澤慶一さん|Keiichi UMEZAWA

梅澤慶一さん|Keiichi UMEZAWA

合格スクールLondon School of Economics (LSE)
留学先(国)イギリス
専攻(メジャー)Gender Studies
職業立正大学

今回インタビューにご協力頂きました梅澤さんは、昨今非常に注目度の高いジェンダースタディを研究するためご留学を決意されました。しかもイギリスの名門大学群であるロンドン大学の中でもトップに位置する、LSE(London School of Economics)に合格されました。今回はご予定の研究テーマと共に合格までの軌跡をお伺いすることができました。
※当日のインタビュー会場は弊社コンサルティングルーム(個室)となります。またお写真撮影時以外はマスク着用、及び換気など徹底し感染症対策のもとインタビューにご協力頂いております。

Q1. まずは大学院留学を目指されたきっかけからお伺いできますか?

Q1. まずは大学院留学を目指されたきっかけからお伺いできますか?

きっかけは日本での大学入学前まで遡ります。私はその時点で既に、ぼんやりとではありますが、大学で研究したいテーマが決まっていたんです。

私が大学に入学する頃は、ニュースなどでGenderに関連する社会問題を多く取り上げ始めた年で,それを見たり聞いたりしているうちに、大学ではこのテーマについて研究したいと思い、心理学部に入学したんです。

でもいざ入学してみたら1、2年生の時は広く心理学の基礎を学ぶ授業が多く、自分の中で理想と現実、心から学びたい授業とただ単位のために受けている授業の間にGapが生まれてきてしまったんです。

GenderやSexualityに興味や関心を持って入学した自分と、幅広く心理の科目を履修する必要がある状況。あまり勉強に対して前向きな気持ちになれない時期がありました。その頃は、徐々に英語や留学への関心が強くなった時期でもあります。

やっぱり、心理学もそうですが、GenderやSexualityなどについての研究は、アメリカやヨーロッパを中心に盛んで、実際、研究論文だけでなく、記事やニュース動画など情報ソースは英語で発信されていることがほとんどです。英語を使って得られる情報の量は日本語とは比べ物にならない(笑)。そのような気づきの中で日本での大学を一時休学して、語学留学へ行くことを決めました。

アメリカでの語学留学後、海外の大学で勉強したいという気持ちが大きくなり、ある人に相談したところ、“本当に君の好きな分野を広く浅くではなく、深く研究したいなら大学院に進学するべきだよ。”というアドバイスをもらいました。

日本に帰国してから日本の大学に復学し、3、4年の授業を履修しました。その頃になるとゼミが始まったり、卒論の準備が始まったり、自分の興味に沿う分野にフォーカスした学びを進めることができるようになりました。とても楽しかったですし刺激的な期間でした。やっぱりこのままこの分野を追及するには大学院で学んだ方が良いと再認識しましたし、その為にはジェンダーを最先端で研究する海外の大学院で学びたいと、強く思いました。


Q2. 大学院留学に向け、いつ頃からどのようにご準備を進められましたか?

Q2. 大学院留学に向け、いつ頃からどのようにご準備を進められましたか?

えっと、、実は、私がアメリカにいる間に海外大学編入の為の出願を、自分一人でしていたんですよね。本当に何も分からないまま、CVやエッセイなどを自分で準備をしてなんとか申し込みをしましたが、やっぱり良い結果は得られませんでした、、。

その経験もあって今回はしっかりとプロの方からサポートを頂いて、確実に大学院出願準備をしたいと思いググってたところ、こちらの会社に出会って大学4年生の春位からサポートをお願いする事にしました。

海外大学編入を目指して一人で準備をしていた時に、意外と自分で準備していると言っても、何度も英文チェックをお金を払って頼んだり、色々手間も時間も、あとストレスもかかったんですよね、、。こちらではトータルサポートという形で助けて頂けました。志望校選びから、書類製作、その英文チェックや内容や構成のアドバイスなど全てがサポートに含まれているので、例えば何度もエッセイの英文チェックをお願いしたり、急遽追加の書類の文章を確認していただいたり、お世話になりました、、。全てがすごくスムーズでストレスがなく、精神的にも安定して準備が進められました。

わからないことや困ったことがあればすぐにメールで聞いて、担当のアシスタントの方がすぐに返信くださるし、スカイプでのコンサルティングでは大学院留学に関してももちろんですが、自分の事を気遣って頂いて、プロの担当者の方に常にアシスト頂けてよかったです。

大学四年の春から半年で出願校を決めて、書類を作って、、と怒涛でしたが、年末には自分の行きたいいくつかの大学院にしっかり出願を完了することが出来ました。


Q3. 専攻や国、出願校はどのように選ばれましたか?

Q3. 専攻や国、出願校はどのように選ばれましたか?

私の場合は、自分の学びたい分野がはっきりしていたので、まずは“自分がしたい研究が出来る大学院を選ぶ”、というのが何よりも優先順位が高い条件でした。

その上で、そうは言っても大学院は無数にあるので、田舎よりは都会の大学が良いかなとか、有名な大学に行きたいとか、、その辺も考えましたけどね(笑)。

ジェンダーに関連する学部を開講している大学院のほとんどは、女性の問題にフォーカスしていることが多いです。例えばフェミニズムや女性の権利、新興国の女性の健康問題、といった研究ですね。

私の場合は、男性の社会問題、詳しく言うと、先進国における男性の生きづらさや自殺率の問題について研究がしたかったので、ジェンダースタディが学べる大学院の中でも比較的間口が広い、さまざまな研究テーマを扱っている大学院を中心に出願校を選んでいきました。

最終的にはこの中の大学院だったらどこに受かっても“自分にとってベスト”だと思える6校を選ばせて頂いて、出願しました。


Q4. 留学のご準備で大変だったことや、逆にこの期間を経て得られたものなど、印象に残っていることがあったら教えてもらえますか?

Q4. 留学のご準備で大変だったことや、逆にこの期間を経て得られたものなど、印象に残っていることがあったら教えてもらえますか?

印象に残っているのは、、やっぱり、エッセイ。自分の事を書いているのだけど自分でもなんだか分からなくなってしまったりするんです。

まず自分と向き合う。自分が何に興味があるのか、何を学んできたのか。自分のどんなところがこの学部に適しているのか。そのようなことを自分を客観視しながら書いていく。書きたいことは全て頭の中にあるんですが、それをクリアに表現することは難しかったです。

なので、完成した時は結構嬉しかったですね。

エッセイ以外に必要な書類としては、Writing Sampleや推薦状がありました。

自分の学部はもともと卒業論文が必須の学部だったので、研究は予定していましたが、出願の時期に間に合う様に他のゼミ生と比べてかなり前倒しで進めていました。

最終的になんとか論文を書き上げましたが、それをまた出願用に英訳するのがしんどかったですね。

推薦状はゼミの担当教授にお願いしました。良い関係性を築けていたこともあり、快く承諾いただけて、もう1通もゼミの先生からご紹介頂いた教授から頂けたので、とてもスムーズでした。本当にありがたかったです。


Q5. 色々なご経験を経てまもなくご出発を控えていらっしゃいますが、留学中、留学後の抱負や今の心境をお聞かせ頂けますか?

Q5. 色々なご経験を経てまもなくご出発を控えていらっしゃいますが、留学中、留学後の抱負や今の心境をお聞かせ頂けますか?

今の心境は、、、割と不安です(笑)。

このパンデミックの関係で色々不確定要素が多いので、その点で不安が大きいですね。渡航前のPCRでしっかり陰性が出てくれるのか、搭乗や入国の際にスムーズに進むのか、ロンドンに着くまでに何か引っかかってしまったらどうしよう、、、とか。まずはロンドンについて隔離期間に入れたら一安心という感じですかね。

大学院進学についても、私にとって割と大きなステップアップなので、本当に自分がqualifiedされた存在なのかと不安に思うこともあります。本当に自分が合格してよかったんだろうか、、と(笑)。

ただ不安はありながらもようやく自分の思い描いた事が出来る時が来たので、その点はとても前向きです。合格するまでの期間もそうですが、合格してからも書類面で色々いざこざがあって、本当に“ようやく“という感じなので、、。

私の研究分野は、男性のメンタルヘルスや自殺などの社会問題なんですが、“性役割観”、例えば、従来の男性らしさにそぐわないことで社会に馴染めなかったり、かろうじて馴染めても大きなストレスを抱えている人たち、男らしさの呪縛の様なものに押し潰されて今まさに命を絶とうとしている人たちに、社会の目を向けたいと考えていて、それが私の原動力に繋がっています。

ジェンダーの社会問題というとよく“男vs女”というように扱われることが多いんですが、実はOppressorとOppressed、抑圧するグループと抑圧されるグループという構造で、男性の中でもOppressedされている人がたくさんいるんです。
さらにアカデミアでも、男性の社会問題ってあまり扱われていなくて、先進国だと圧倒的に男性の方が女性より自殺率が高いという現実があるにも関わらず、それについて研究している学者があまり多くないんです。

研究と社会運動は大きく関係していて、机にむかってガリガリ研究しているだけに見えるその研究結果が社会にもたらす影響は大きいです。社会に問題提起をするやり方はさまざまですが、私は研究という方法でアプローチできたらと思っています。


Q6. 最後に、現在大学院留学を目指されていらっしゃる皆様へアドバイスやメッセージなどございましたらお願い致します。

Q6. 最後に、現在大学院留学を目指されていらっしゃる皆様へアドバイスやメッセージなどございましたらお願い致します。

そうですね、、大学生として言える事とすれば、大学の世界って本当に狭いと思うんですよね。大学を卒業したら就職をして、その何年か後に転職をして、、とかって、何歳位になったら何をする、とか“しなければならない”とか、、そういった固定概念に縛られてしまう事があると思います。

でも大学院留学という選択肢を得たとたん、本当に多くの扉が開くんですよ、その先の選択肢が無数に広がって自由に自分で選択が出来る世界が開ける、、。大学生の方で大学院留学について迷っていらっしゃる方がいたら、迷っているという事は興味があるという事だと思うので、少しでも興味があるのであれば是非チャレンジしてみて欲しいと思います。

大学院留学って本当にエリートにしか許されてない選択肢のように見えて、自分が学びたいことがあって、強い興味やパッションがあって、あとは自分というものの見せ方を工夫すれば、可能性がいくらでもある選択肢だと思います。

自分で無理だとか決めつけないで、チャンスに賭けてみてほしいと思います。