
鮫島 玲奈さん|Reina SAMEJIMA
鮫島 玲奈さん|Reina SAMEJIMA
| 合格スクール | University of Manitoba Cranfield University |
| 留学先(国) | カナダ・イギリス |
| 専攻(メジャー) | Aerospace Manufacturing / Mechanical Engineering |
| 職業 | 某私立大学 |
今回 インタビューにご協力頂きましたのは、カナダのマニトバ大学(University of Manitoba)への進学を決められた鮫島さんです。大学で機械工学を専攻される中、短期留学プログラムでの気づきから「国際的な環境で専門知識を深めたい」とリサーチベースの修士課程を目指され、卒業研究やロボコン出場、国内院試の対策などが重なる過酷なタスク状況を乗り越え、第一志望のマニトバ大学から見事合格を勝ち取られました。語学スコア獲得、教授への事前コンタクトやプレゼンを含む面接対策のポイント、そして現地で実践的なロボットシステム開発に挑む今後の抱負について、様々なお話をお伺いする事が出来ました。
Q1. まずは大学院留学を目指されたきっかけからお伺いできますか?
Q1. まずは大学院留学を目指されたきっかけからお伺いできますか?
一番最初のルーツを辿ると、母親が昔アフリカで青年海外協力隊の活動をしてい影響が大きいですね。私自身も「いつか20代のうちに海外での経験を積みたいな、留学へ行った方がいいのかな」と漠然と思っていました。
また、専攻の選択に関しては父親の影響が大きいです。父も工学部出身で、今もメーカーで働いているんです。なので、母親からは「海外留学に行った方がいいよ」、父親からは「工学部いいよ」みたいな感じで教えられてきて(笑)。その両親からの影響が合わさった結果、「海外で工学を学ぶ」というキャリアの方向性が自分の中でふんわりと形作られていったのかなと思います。
具体的にそれが「大学院留学」という明確な目標になったのは、大学2年生の春休みに参加した「国際キャリア開発プログラム」がきっかけです。カナダの学生と日本の学生が混ざった6人ほどのグループで、企業から与えられたデモビジネス課題に対してアプローチを考え、最終的に英語でプレゼンテーションを行うという短期プログラムでした。
そこで、自分には英語で専門的な議論を行う力や、多文化な環境の中でプロジェクトを主導する力が「現状ではまだ足りないな、より一層の努力が必要なんだ」ということに気づかされました。将来、国際的なキャリアに身を置くためには、しっかりと実力をつける必要があると思い、そのための最適な選択肢として「大学院留学」を目指すようになりました。
Q2. 大学院留学に向け、いつ頃からどのようにご準備を進められましたか?
Q2. 大学院留学に向け、いつ頃からどのようにご準備を進められましたか?

本格的に準備を始めたのは、大学3年生の1月頃からです。出願の約1年前ですね。4月頃から本格的にこちらのコンサルティングを受け始め、具体的なスケジュールをご提案頂きながら進めていきました。
当初はTOEFLの勉強を進めながら、カナダを中心に大学院のリサーチを行っていただき志望校の検討を進め、6〜7月頃からは並行して国内の大学院入試の勉強も進めていました。さらに8〜9月頃になると、TOEFLのスコアが思うように伸びず、「カナダの出願締め切りに間に合うか」という非常に焦る状況に直面しました。
そこで担当のコンサルタントさんより、条件付き合格が得られるイギリスの大学院への併願も選択肢として教えて頂き、Aerospace Manufacturingの分野で評価の高いクランフィールド大学も視野に入れて出願準備を進めることにしました。9月末頃からは当時持っていたスコアで応募できるカナダの大学の出願準備も開始し、秋にはクランフィールド大学から条件付き合格をいただくことができました。合格をいただいた時は本当にうれしかったです。
その後、11〜12月は大学での卒業研究が佳境を迎える非常に忙しい時期でしたが、同時にTOEFLの目標スコアを達成するために最後の最後まで受験を続けました。第一志望だったカナダのマニトバ大学の締め切りが1月8日だったため、「大学の締め切りが先か、スコアが先か」という本当にギリギリの状況でした。最終的には必要なスコアを取得し、1月に教授との面接と研究プレゼンテーションを行い、無事にマニトバ大学から最終的な合格をいただくことができました。

Q3. 専攻や国、出願校はどのように選ばれましたか?
Q3. 専攻や国、出願校はどのように選ばれましたか?
専攻に関しては、大学での学部が「知能・機械工学」だったため、基本的には同じ系統のMechanical Engineeringを軸に考えていました。また、卒業研究で「鳥の飛行を工学的に応用する生体模倣型ロボット」の研究に取り組んでいたため、航空宇宙系の専攻も候補に入れていました。最初から特定の研究室をピンポイントで決めていたわけではなく、まずは「国」を選び、次に「専攻やプログラム形式」、そして「研究室」という順番で徐々に絞り込んでいきました。
国を「カナダ」に決めた理由は大きく3つあります。1つ目は、先ほどお話しした大学2年生のプログラムでカナダを訪れていたことです。2つ目は、経済的な面(学費や生活費)、3つ目として何よりカナダの大学院にはリサーチベースの修士課程プログラムが多く用意されていたことです。
イギリスの修士課程は1年で終わるものが多く、私のスケジュール感や現地での就職活動を見据えると少しタイトすぎると感じました。しっかりと腰を据えて本格的な研究経験を積みたかったこと、そして留学生を受け入れる卒業後の就労ビザなどの支援体制が手厚いイメージがあったことから、カナダを第一優先に選びました。
最終的な研究室の選定にあたっては、9月頃に自分の卒業研究のテーマが煮詰まってきた段階で、候補としてご紹介いただいていた各大学・各学部のウェブサイトを見て、教授の論文や研究内容を読み込みました。多くの場合、研究室ごとにウェブサイトがあるので、その研究室が今どんな人材を求めているのか、修士課程の学生を募集しているのか、そしてリサーチアシスタントシップ(RA)などの資金面でのサポート機会があるかなどを確認しながら選んでいきました。
Q4. リサーチベースのプログラムへ出願する場合は事前に教授へのコンタクトが必要になると思いますが、教授へのコンタクトはスムーズに進みましたか?
Q4. リサーチベースのプログラムへ出願する場合は事前に教授へのコンタクトが必要になると思いますが、教授へのコンタクトはスムーズに進みましたか?
最終的には、候補となる5〜10名ほどの教授に入学希望のコンタクトメールを送りましたが、返信をいただけたのは全体の半分くらいだったと思います。
リサーチを進める中で気づいたのは、ウェブサイトの更新頻度や募集案内がしっかり書かれている研究室ほど、メールの返信率が圧倒的に高いということです。逆に、学生募集に関する情報がほとんどないような研究室からは返信が来ないことが多かったです。
マニトバ大学はまさに専用の募集ページがあり、求める人材や面接までに用意してほしい書類が詳細に書かれていたため、非常にスムーズに進みました。コンサルで送るメールの内容やアドバイスをいただいて進めていましたが、研究室によってはメールのフォーマットなどが指定されている場合もあるので、注意が必要だと思います。
最終的にマニトバ大学の教授からは、メールや資料提出の後に「面接で研究プレゼンテーションをしましょう」とアポイントをいただき、25分間の英語でのプレゼンとディスカッションを行いました。そのタイミングでは合否の通知までは至りませんでしたが、正式に出願を完了し、審査を経て合格をいただくことができました。
Q5. 留学準備の中で大変だったことや、逆に得られたことなど、印象に残っていることがあったら教えていただけますか?
Q5. 留学準備の中で大変だったことや、逆に得られたことなど、印象に残っていることがあったら教えていただけますか?

一番大変だったのは、やっぱりマルチタスクをこなすことでした。
これまでの高校入試や大学入試とは違って、留学準備だけに集中できるわけではありません。大学の卒業研究、ロボコンに向けた機体製作、国内の大学院入試の勉強、そして留学のためのTOEFL対策や書類準備がすべて一気に重なりました。人生で最も多くのタスクを同時に抱えた時期だったと思います。
また、カナダとの時差の関係で、提出の締め切り時間や面接が日本の深夜や朝方の4〜5時になることも多く、生活リズムを維持しながらギリギリの精神状態で書類を提出していくのもハードでした。特に9月あたりはスケジュールが本当に過密で、精神的にもかなり「しんどいな……」と追い詰められていたんです。でも、その都度担当コンサルタントさんに定期的なミーティングの時間を作って頂いたり、メールでも不安を軽減していただき、次のステップを整理できたおかげで、なんとかモチベーションを保って乗り越えることができたと思います。本当に助かりました。
逆に得られたこととしては、この過酷な状況を経験したことで、以前よりも格段に「要領よく物事を進める力」や「タスク管理能力」が身についたと実感しています。
何より印象に残っているのは教授との面接です。私はてっきり口頭ベースで説明するものだと思い込んでいたのですが、直前に「25分間のプレゼン資料」を作ってくださいと言われ、わずか3日ほどで必死になってプレゼン資料を仕上げました(笑)。
ただ、それまでの間にコンサルさんに相談しながらCVやエッセイの準備を進めていたので、伝えたい内容自体は明確にありました。結果的に、これまでのロボコンの経験や卒業研究の背景・目的・成果、そして自身の経験がどう研究室に貢献できるかを論理的にアピールしきることができ、大きな自信になりました。
圧迫面接のような厳しい雰囲気ではなく、教授が「緊張しなくていいよ」と優しくフランクに接してくださり、サクサクと実践的な研究の話——例えば入学後に任せたいプロジェクトや資金面の話などができたことも、非常に良い経験として印象に残っています。

Q6. 渡航を控え、今のお気持ちや留学中/ 後の抱負をお聞かせ頂けますか?
Q6. 渡航を控え、今のお気持ちや留学中/ 後の抱負をお聞かせ頂けますか?
渡航まであと1ヶ月ほどになり、今は他の留学生の皆さんと同じように「ワクワクとドキドキ」が入り混じった気持ちです。
ただ、今はもうワクワクの方が大きくなってきていますね。マニトバ大学の教授のSNSアカウントや大学の公式アカウントを覗いたり、大学が主催するオンラインイベントにもすでに参加したりしていて、気分的にはもう「マニトバ大学の一員」になったような感覚で日々を過ごしています(笑)。
現地での生活に向けて、すでに2年目以降の先輩学生が新入生をサポートしてくれる「ウェルカムメンター(バディ制度)」のような学内サービスにも応募しました。オンラインオリエンテーションも受けているので、現地でどんな生活が始まるのか具体的に想像しながら準備を進めています。
大学院での研究における抱負としては、AI(機械学習)とモデル予測制御を組み合わせることで、ロボットがより自律的に行動でき、活躍の場を広げられるような「自律移動ロボットシステム」の開発に深く取り組みたいと考えています。
進学先のマニトバ大学があるウィニペグは、カナダの中でも農業が非常に盛んな地域です。そのため研究室でも、広大な農地で活躍するような「自律農業ロボット」の研究や、カナダの厳しい冬の環境・北極圏のような寒冷地でも問題なく動かせるような「冬期環境対応の自律移動ロボット」の開発といった、地域特性を活かした実践的なプロジェクトが動いています。
まだどのプロジェクトに配属されるかは分かりませんが、理論だけでなく「実際にプログラムを実機に組み込んで動かす」という実証実験に重きを置いている研究室なので、将来機械エンジニアとして就職する段階を見据えても、非常に実践的で意義のある経験ができると今から本当に楽しみにしています。
卒業後のキャリアプランとしては、まずは現地での就職も視野に入れていますが、もし日本に戻って就職することになったとしても、人手不足が深刻化するこれからの社会で、自分が学んだ不整地での自律移動ロボットシステム開発の技術を活かし、少しでも社会の役に立てるようなエンジニアになりたいです。
ここまで来られたのも、コンサルさんが最後の最後までサポートしてくださったおかげです。本当にありがとうございました。
Q7. 色々なお話、ありがとうございます。最後に現在大学院留学を目指されていらっしゃる皆様へアドバイスやメッセージなどございましたらお願いたします。
Q7. 色々なお話、ありがとうございます。最後に現在大学院留学を目指されていらっしゃる皆様へアドバイスやメッセージなどございましたらお願いたします。
実践的なアドバイスとしては、「とにかく、1日でも早く動き出すこと」。これに尽きます。特に英語のスコアメイクは、奨学金の申請のためにも入学の2年前、少なくとも1年半前には絶対に始めた方がいいと思います。奨学金の募集締め切りは早いものが多く、申請書類に英語のスコアを含める必要があるため、ギリギリになって焦ると選択肢を狭めてしまうことになります。大学院での研究計画の具体化や、アピールできる「ガクチカ(学生時代に力を入れたこと)」の整理も含め、早め早めの準備を強くお勧めします。
メッセージとしては、周囲と同じように日本で就職や進学をするという安定した道ではなく、あえて海外に飛び出すことに対して、不安や葛藤を抱えている方も多いと思います。周りと違う道を選ぶのは勇気が要りますし、「自分にできるだろうか」と踏み出すのを躊躇してしまうかもしれません。
ですが、私の経験から言えるのは、「迷っているなら、まずは走り出して行動してみてほしい」ということです。一度準備のために走り出してしまえば、「留学すべきかどうか」という迷いは消え、「どうすればこの留学を実現できるか」ということしか頭に残らなくなります。
これまで自分が積み上げてきた経験や学びを試さずに夢を諦めてしまうことの方が、むしろもったいないと私は思います。もし不安で一歩が踏み出せないなら、それはまだ判断材料が足りていないだけかもしれません。留学したいという強い気持ちが少しでもあるなら、ぜひ自分の可能性を信じて、まずは情報収集や誰かに相談するなど、できることから小さな一歩を踏み出してみてください!
