古市拓実さん|Takumi FURUICHI

古市拓実|Takumi FURUICHI

合格スクールColumbia University -SIPA
London School of Economics (LSE)
Tufts University
留学先(国)アメリカ
イギリス
専攻(メジャー)MPA/MPA in Development Practice
職業国際協力機構 (JICA )

今回インタビューにご協力頂きました古市さんは、アメリカはコロンビア大学のSIPA、そしてイギリスのLSEと政策系大学院では世界屈指の大学院に米欧共に合格されています。そして専門分野も政策の中でも開発政策と特化した内容を希望されています。将来米欧の大学院へ開発や政策学を学びたい方は是非ご参考下さい。
※当日のインタビュー会場は弊社コンサルティングルーム(個室)となります。またお写真撮影時以外はマスク着用、及び換気など徹底し感染症対策のもとインタビューにご協力頂いております。

Q1. まずは大学院留学を目指されたきっかけからお伺いできますか?

Q1. まずは大学院留学を目指されたきっかけからお伺いできますか?

私の場合、大学生の頃から意識はしていました。

将来は途上国開発の分野に携わりたいと思っていたので、書籍や色々な人のお話などを通じて、漠然と“いつかは修士号を取得する必要がある”と思っていました。

学部時代には在日難民支援を行う学生団体で活動を行っていて、その活動の一環としてタイへスタディツアーとして訪れたのですが、それをきっかけにビジネスを通じた開発支援、特にマイクロファイナンスなど金融を通じた支援に興味を持ち、卒業後には金融機関やコンサルティング会社で働きました。

そこでビジネスに関する知識や経験を積めた事で開発分野に挑戦するための一定の自信がつきました。また、ちょうどその頃プライベートでも家族が増えて家事育児に使う時間も増えた事で時間の使い方を見直すようになりました。働き出してからもプロボノを通じて開発分野に関わりを持ち続けてはいましたが、最終的には、自分の人生の中でかなりの部分を占める仕事の時間を自分が本当にしたい事に充てることが自分と家族の幸せにつながると思い至り、その実現のために大学院留学に向けてようやく実際に行動に移す事にしました。


Q2. 大学院留学に向け、いつ頃からどのようにご準備を進められましたか?

Q2. 大学院留学に向け、いつ頃からどのようにご準備を進められましたか?

私の場合、まずは途上国開発の支援機関へ転職をしました。これは大学院留学の為というよりは開発に関する経験を積む為です。

それからは、自分でインターネットを通じて情報収集をしましたが、個別の様々な情報が散在していて一つ一つを確認する時間が勿体ないのでプロの方に頼った方が効率的だと思い、5月頃にこちらのコンサルティングを依頼しました。

そこで自分のプランは妥当であるのかを伺い、また具体的にいつまでに何をすべきか、必要なタスクや書類など色々伺って、その通りのスケジュールで準備を進めました。実際には予定していたスケジュールより後ろ倒しになってしまった部分もありましたが、、(笑)。


Q3. 専攻や国、出願校はどのように選ばれましたか?

Q3. 専攻や国、出願校はどのように選ばれましたか?

専攻については非常に悩みました。

ビジネスを通じた途上国開発を学ぶアプローチとしては、ビジネスを学んだ上でそれを開発の文脈に適用していくやり方や、開発学や公共政策学を学んだ上でその中でビジネスとのつながりや連携のしかたについて学ぶようなやり方があり得ると思いました。

そのため専攻として当初はMBA、Development Study、MPAの3つを候補に挙げて、各専攻のランキングも参考にしつつ、自分の志向に合っていそうなプログラムをリストアップし、最終的にはMPAを選択することにしました。

この決定には途上国開発の支援機関での経験が影響しています。仕事で企業の途上国進出の事前調査を支援しているのですが、途上国現地の課題を解決するようなビジネスを確立させるのはとても難易度が高い事だと痛感しています。その中で、もし途上国現地での政策面の支援があれば、と感じる局面が度々ありました。十分ではないながらも既にビジネス面に関しては前職での知識や経験がありますのでそれを梃子にして、今後は途上国開発の政策に関する知識を得る事でそういった課題に対応できる力がつくのではないか、と考えました。

さらにMPAの中でも、私が関心を持っている開発課題の構造的な要因や、公共・民間セクターの連携についても学べるプログラムを選びました。例えば経済学、統計学、政策分析といった一般的にMPAで学べる公共政策分野の講義に加えて、インフォーマルセクター、金融包摂、インパクト評価、ソーシャル・アントレプレナーシップといったキーワードで講義を探し、本当に行きたいと思えるプログラムに出願をしました。


Q4. 留学のご準備で大変だったことや、逆にこの期間を経て得られたものなど、印象に残っていることがあったら教えてもらえますか?

Q4. 留学のご準備で大変だったことや、逆にこの期間を経て得られたものなど、印象に残っていることがあったら教えてもらえますか?

エッセイ作成を通じて自分の本当に学びたい事が明確に出来たのが良かったと思います。

特にこちらの添削でエッセイの論理構成について多くのアドバイスを頂いた事で、過去の自分からこれからのビジョンを実現する為に、どんなギャップがあるのか、そしてそのギャップを大学院での学びによってどう埋めるのか、というつながりを意識する事で頭の整理が出来ました。

大変というか、終始不安だった事は、果たして合格出来るのかという事です。合格の可能性がどの程度あるのか、客観的な情報がほとんどなかったため、すべて不合格になるかもしれないという不安が常にありました。その点に関しても、こちらでこれまでの実績から見た合格可能性に対する見解や、可能性を高めるために出願書類の中で強みとして打ち出すべきものについてアドバイスをいただけてモチベーションを維持できました。

ただ合格を頂けた今だからこそ言える事ですが、反省としては合格する事だけでなく、実際に留学を実現する事までを意識して準備を進めるべきだったと思っています。

具体的には資金計画として奨学金を早い段階で計画的に申請しておくべきでした。英語のスコア取得も時間がかかってしまいましたし、先程の様に合格が得られるかどうか半信半疑の中での準備でしたので、そこまで考えが及びませんでしたが、いざ進学校を選択し、実際に進学を決断する段階になってみると、やはり資金面は大きな不安要素です。

進学校についても非常に迷いましたが、主にカリキュラム、プログラムの学生規模、卒業生の進路、ロケーションなどの観点で比較検討しました。たくさんの方に相談し、結果的にカリキュラムに柔軟性がありながら、プログラム自体の規模としては比較的小さめであり、またNYという都市から様々な機会が得られることを期待してSIPAのMPA-DPに進学する事に決めました。


Q5. 色々なご経験を経てまもなくご出発を控えていらっしゃいますが、留学中、留学後の抱負や今の心境をお聞かせ頂けますか?

Q5. 色々なご経験を経てまもなくご出発を控えていらっしゃいますが、留学中、留学後の抱負や今の心境をお聞かせ頂けますか?

本当に最近までは先程の様な感じで、進学校に関する迷いや資金面の不安が大きかったのですが、ここ数日ようやくもともとあった冒険心の様なもの、前に進む自分自身を応援したい気持ちの方が大きくなってきました。

大学進学にあたって地元から東京に出てきた時、本当に色々な機会が転がっていることに感動したのを覚えていますが、今度はそれが世界規模になるわけなのでとてもワクワクしています。

折角NYへ行くので地の利を活かして、その刺激を存分に感じられる様、課外活動やインターンなどでも経験を積んで多くの方と関わりを持ちたいと思っています。

卒業後は例えばUNDPの様な国際機関で途上国の課題解決につながるビジネスを作る支援が出来たらと思っている一方で、企業側の立場でそうしたビジネスを作る事にも関心があるので、その辺は行ってから考えていきたいと思っています。


Q6. 最後に、現在大学院留学を目指されていらっしゃる皆様へアドバイスやメッセージなどございましたらお願い致します。

Q6. 最後に、現在大学院留学を目指されていらっしゃる皆様へアドバイスやメッセージなどございましたらお願い致します。

あまり立派な事は言えませんが、行きたいと思ったら出来るだけ早く動き出した方が良いと思います。

私の場合は、準備を整えてからでないと動き出せない性分なので、それが実行出来ませんでしたが、、。新卒の方が良い、職歴を積んでからの方が良いといった事ではなく、思ったその瞬間が人生の中で一番若くて色々な選択肢があるタイミングですので、その時に大まかにでも良いのでエッセイを書いてみた上で適切なタイミングなのかどうか考えてみても良いと思います。

出願プロセスを経験して、私は大学院へ出願する時のエッセイって、まさに自分が発案するプロジェクトの企画書だなと思いました。自分のアイデアを明確化した上で出願校の教授を始め、推薦状をお願いする方、奨学金を提供する団体、家族など色々な人に様々な形でプレゼンして、それに賛同、応援してもらえるかどうかという事ですよね。私の場合、結局は英語の勉強、推薦状の依頼、奨学金の申請、エッセイ作成などを同時並行で行わなければならなくなってしまいましたが、本来はエッセイのベースがないと周りの人に思いを伝えて必要なサポートを得る事も難しいのではないかと思います。

なんとなく大学院留学に行きたいな、と考えられている方も多いと思いますが、そういった方もエッセイのベースを書いてみる事で自分の希望や考え、不足している点がクリアになり、次に何をしたら良いか判断もつきやすくなるほか、英語の勉強のモチベーション維持にもつながると思います。

なかなかきっかけが得られず時間を過ごしてしまっている方がいらっしゃったら、是非貴重な時間を大事に考えてみて頂きたいなと思います。