井上 直正さん|Naomasa INOUE

井上 直正さん|Naomasa INOUE

合格スクールUniversity of Edinburgh
University of Bristol
留学先(国)イギリス
専攻(メジャー)Energy and Sustainability/ Public Policy
職業エネルギー関連企業

今回インタビューにご協力いただきました井上さんは、国際機関でのご活躍を目指して大学院留学を決意されました。特に、現在世界的に注目が高まるエネルギー分野における国際貢献という明確な目標を持ち、イギリスの難関校University of Edinburghより合格を掴み取られました。今回は、そんな井上さんに留学の動機や準備のご苦労、そして今後の抱負について、様々なお話を伺うことができました。

Q1. まずは大学院留学を目指されたきっかけからお伺いできますか?

Q1. まずは大学院留学を目指されたきっかけからお伺いできますか?

もともと身近な家族、例えば叔父や兄が海外で働いていたこともあり、私自身も将来的にはそういった環境で働きたいと思っていました。

今の仕事で海外出張の機会があり、ある国際機関に訪問したのですが、その時の経験から、「こういった環境やレベル感の中で働いてみたい」という気持ちが大きくなりました。それまで漠然と抱いていた希望がより具体化し、そういった国際機関で働くためには、より自分のレベルを上げる必要がありますし、Masterも必要になります。そこで、大学院留学を目指そうと決意しました。


Q2. 大学院留学に向け、いつ頃からどのようにご準備を進められましたか?

Q2. 大学院留学に向け、いつ頃からどのようにご準備を進められましたか?

最初に動き始めたのは2022年くらいだったと思うので、かなり前、約3年前くらいになりますかね(笑)。

IELTSの対策を始めたのですが、ちょうどその時に仕事で人事異動があり、慣れない業務に携わることになってしまったので、実質的にはあまり時間が取れないまま2年くらい過ごしてしまいました。

そして、本格的に準備を始めたのは去年の5月くらいからだったと思います。当時IELTSがOverall6.5に達し、現実的に出願できるレベルになったので、こちらでサポートをいただきながら具体的な準備を進めていきました。

出願校を検討したり、書類を作りながらIELTSは引き続き勉強を進め、少し時間がかかってしまったのですが12月に目標スコアである7.0が取得できたので、出願しました。


Q3. 専攻や国、出願校はどのように選ばれましたか?

Q3. 専攻や国、出願校はどのように選ばれましたか?

専攻に関しては、エネルギー業界でキャリアを築きたいという思いが強く、どちらかというとビジネス的なアプローチより公共的な立場でキャリアを想定しているので、気候変動やサスティナビリティへの取り組みを公共的な立場で学べるようなプログラムを選んでいきました。

こういった取り組みはどちらかというとヨーロッパが先進的に取り組んでいますし、経済的にも1年でMasterを取得したかったので、イギリスやオランダを中心に検討を進めました。ただ、オランダのプログラムがややビジネスの趣向が強かったので、最終的にイギリスの3校に出願校を絞りました。

今、ネットゼロに向けて各国とも大きく動いているところだと思いますが、それぞれの国でどういった政策を考えているのか、エネルギー導入の実現に向けてどのように動いているのか、炭素会計についてなど、実務的な部分も含め専門的に知識を深められるコースが良いなという観点で選んでいきました。

特に今回進学を予定しているUniversity of Edinburghのコースは、私の興味に圧倒的に合致していて、フィールドワークで実際のケースも経験できるという点もとても魅力に感じています。スコットランドにはオークニー諸島という島々があるのですが、そこでは風力などの再生可能エネルギーで電力を自給自足しているんです。フィールドワークではこれらの島内の企業やコミュニティとコラボレートする機会が得られる可能性があるという事で、今から楽しみにしています。

そういった実際の施策を経験できて、座学でしっかり知識も得られれば、将来的に国際機関で働けるレベルになったときに本当に必要な知識や経験になると思うんです。


Q4. 留学ご準備の中で大変だった事や逆に得られた事など、印象に残っている事があったら教えて頂けますか?

Q4. 留学ご準備の中で大変だった事や逆に得られた事など、印象に残っている事があったら教えて頂けますか?

そうですね、正直準備期間をかけすぎてしまったなと思っているんですが(笑)、とにかく時間を作るのが大変でした。仕事が忙しかったので、それを言い訳にして甘えていたところもあったかなと思います。

最後の1年間は時間がない中でも朝と夜にそれぞれ1時間ずつ時間を取って、更に週末はすべて準備にかけることで準備を進めることができました。もう少し早くできていれば、と反省しています。

ただ、IELTSのスコアがなく現実味が感じられなかった時期でもモチベーションをキープし「やめよう」と思わなかったのは、大学院留学が目標ではなく、その先にあるキャリア目標への思いが強かったからだと思います。この3年間を過ごして、自分の揺るぎない希望に気づけたことは良かったと思います。

エッセイや履歴書は本当にご協力いただいたおかげで、かなりスムーズに進んだかなと思います。自分の思いや希望をおおまかに書いたドラフトを提出すると、それをブラッシュアップいただけたので、本当にストレスなく進められ、ありがたかったですね。

推薦状は大変でした。実はUCLへ出願を予定していたのですが、推薦状の依頼がスムーズに進まずに、最終的に出願を見送りました。この点はもう少し計画的に進めればよかったなと思います。ただ、最終的にもしUCLから合格をいただけたとしても、きっとEdinburghと迷ったと思うので、結果としては良かったと思っています。


Q5. 渡航を控え、今のお気持ちや留学中/ 後の抱負をお聞かせ頂けますか?

Q5. 渡航を控え、今のお気持ちや留学中/ 後の抱負をお聞かせ頂けますか?

来週に渡航を予定しています。本当はEdinburghの英語コースを受講したかったんですが、IELTSをクリアしているので入学が許可してもらえず(笑)、それで1ヶ月半ほどアイルランドで語学留学をしてからイギリスに入ろうと思っています。

準備としてはおかげさまでビザも2週間ほどでスムーズに取れましたし、寮も早めに申し込みをしたので、希望する部屋タイプの予約が取れました。気持ち的には不安半分、楽しみ半分というところですね。会社を退職していくので将来に対する不安はありますが、新たなスタートとして前向きにチャレンジしていきたいです。

入学してからは、もちろん学業をきちんとこなしつつ、意識的に人脈を広げていきたいと思っています。コース内容的にエネルギー業界へのキャリアを目指していらっしゃる方が多いと思うので、将来に向け横の繋がりが築けるんじゃないかと思っています。

そして卒業後は学んだ内容を活かし、エネルギー問題に国際的に貢献できるキャリアを築ければ良いなと思います。


Q6. 色々なお話、ありがとうございます。最後に現在大学院留学を目指されていらっしゃる皆様へアドバイスやメッセージなどございましたらお願いたします。

Q6. 色々なお話、ありがとうございます。最後に現在大学院留学を目指されていらっしゃる皆様へアドバイスやメッセージなどございましたらお願いたします。

アドバイスできるほどの身分ではないと思いますが、(笑)

私の場合も期間はかかってしまったのですが、やっぱり目指すのであれば、たとえ時間がかかってしまったとしても後悔しない選択肢を選んでほしいなと思います。月並みですが、人生1回しか経験できないので、自分が信じた道を進んだ方が良いと思います。

正直私の周りには海外のMasterを目指している方はいませんし、特に会社の方に話したりすると、「ここまで日本でキャリアを築いたのにもったいない」という言葉や反応をいただくこともあります。実際、安定した仕事がある現状から新たなチャレンジになるので、もちろん不安な面もあります。しかし、私は今この道を選んで本当によかったと思っています。

幸い私は家族が本当に応援してくれているので、そこはとてもありがたいです。周囲からの声もあると思いますが、明確にやりたいことがあるのであれば、是非自分を信じてチャレンジしてほしいと思います。