【コラム24】アメリカのランキング上位20校に合格するために必要な5つのこと。

【コラム24】アメリカのランキング上位20校に合格するために必要な5つのこと。

今回は最近お問合わせが急増しております、アメリカのランキング上位校に入学するためには何が必要なのか、という点について詳しく解説していきたいと思います。

今回は分かりやすいよう、上位20校程度の学校に合格するために必要不可欠な内容を5つにまとめております。

1. 大学の成績(GPA
では具体的にどの程度の成績(GPA)が必要かというと、全体のGPAが最低でも3.5以上、また専門科目(一般教養科目以外)のみのGPAが3.8程度は必要になってくると考えて下さい。ただ上記のGPAに関しては0.3程度低い(全体で3.2、専門科目で3.5以上)場合は、GREやGMATが合格者平均スコアより30~50点程度高ければ、十分可能性が出てきます。

2. 英語力(TOEFL / IELTSのスコア)
出願するコースによって異なりますが、通常TOEFLiBTで80点取得できれば十分出願できる学校は出てきます。100点必要な学校はそれほど多くなく、実際は80点~90点程度で出願できる学校が数多くあります。IELTSを選ぶ場合は、最低6.5、7.0取得できるとほとんどの学校は出願可能となります。

また、上位20校を目指す場合の考え方として重要なことは、TOEFLやIELTSに関しては出願最低スコアを取得すればいいということです。つまり、TOEFLやIELTSで出願最低スコア以上のスコアを取得しても、合格の可能性が上がることはほとんどありません。最低スコアをできるだけ早く取得し、いち早くGREまたはGMATのテスト対策に移ることが重要となります。なぜならGREやGMATのスコアは高ければ高いほど合格の可能性が上がるだけでなく、足りない成績や職歴などを補うことが可能だからです。

3.. GREまたはGMATスコア
MBAや会計学、マーケティング学といった通常ビジネススクールで開講されているコースはGMAT、それ以外はGREのスコアが必要となりますが、スコアは高ければ高いほど合格の可能性が上がり、通常出願最低スコアはありません。何点でも出願することが可能ですが、ビジネス系で職歴が足りない方、またはGPAが3.5を切ってしまう方は合格者平均スコアより30点~50点程度高いスコアを目指すことをお勧め致します。

通常上位20校を狙うにはGMATであれば最低600点以上、GREであれば300点以上が一つの目安になると思います。

以上のようにGRE、GMATは出願最低スコアが設定されていないので、目標スコアは合格者平均スコアを基準に決めていくことなりますが、合格者平均スコアは学校のホームページなどには記載されていないことも多いのが現状です。そういった場合は学校のコース担当者に去年の合格者平均スコアについて問い合わせてみるといいと思います。

4. 魅力的な推薦状2
通常北米の大学院は出願時に3通の推薦状を要求されますが、その中でも2通は魅力的な推薦状を用意すべきでしょう。

では魅力的な推薦状とはどういった推薦状かというと、ひとつは出願校と関連する教授や上司、例えば出願校の卒業生や、出願校で教えた経験がある教授、いわゆるコネといったものを少なからず持っている推薦者からの推薦状です。

二つ目は皆さんの職歴や研究実績をしっかりとアピールしてくれる教授や上司の方からの推薦状です。そのため、推薦状の前に魅力的な職歴や研究実績を持っていることが前提となります。せっかく職歴や研究実績をアピールしても、それらを監督する立場にあった上司や教官からの推薦状がないと、そのアピールは半減してしまいます。

最後は推薦者の肩書です。例えば大学関係者であれば、講師より準教授、準教授より教授、また学部長や学校長など、会社関係者であれば同様に肩書が高い方が好ましいとされています。ただ注意しなければいけないのは、肩書を重要視するあまり関係性が希薄な方を推薦者とし選ばない、ということです。例えばいくら学部長と知り合いだったとしても、実際にその方のクラス履修や担当教官の経験がない場合は推薦者として適していません。

5. 魅力的な学歴と職歴
これは出身校名、社名といった学校や会社の規模や知名度、といった「ネーム」と、実際の研究テーマや職務内容といった「個人的な実績」という二つの考え方があります。

まずネームに関しては、学校名ということであれば、東大や京大といった国立系や、私立の場合は慶応、早稲田大学あたりであればある程度効果的に働くと思います。また社名に関してはやはり一部上場企業、ということが一つの目安となります。特に海外に進出している企業などは学校担当者に社名を知られている可能性が高く、アピールはより容易になることが多いでしょう。

次に個人的な実績ということに関しては、エッセイ(志望動機書)で記載できる実績がどの程度あるか、ということが重要な指標となります。つまり、いくら社名や学校名があっても、この個人的な実績を効果的にアピールできないとそれほど大きな効果は期待できません。また、この個人的な実績とは、出願時に課されるエッセイに非常に重要な役割を果たします。

出願用エッセイは推薦状、履歴書などと共に非常に重要な役割を果たしますが、学歴や職歴の中で魅力的な「個人的な実績」がないと、書く内容が乏しく、合格の可能性を上げるエッセイを作成することは難しいのが現状です。

通常エッセイでは具体的な研究実績やグループプロジェクトの経験などを、エッセイ課題やガイドラインに沿って記載します。しかしそういった実績や経験がないと書ける内容がなく、結果的に内容の薄いエッセイとなり合格の可能性は低くなります。つまり、魅力的なエッセイを作成するためは、魅力的な「個人的な実績」が必要不可欠ということです。

では魅力的な学歴と職歴について少し具体的に解説したいと思います、

まず最も重要なことは、出願する専攻に関連していること、直結している内容であればより効果的に働きます。例えば研究実績ということであれば、出願する専攻に関連した研究テーマでの論文を作成していること、その論文がいずれかの研究雑誌(ジャーナル)などに掲載されている、または学会などで発表していること、もし共同研究であれば共同研究の総合的な実績を述べたうえで、個人的な責任や役割を述べることになります。

次に職歴ですが、こちらもやはり関連した職歴が重要となりますが、職歴の場合は通常プロジェクトベースでの実績となり、個人的な実績を記載するのは難しいと思います。その場合は自らが担っているプロジェクトの規模(人材的及び財務的規模)や社会的貢献度が重要となります。通常プロジェクトの総合的な実績を記載したうえで、個人的な役割や責任について加筆しますが、プロジェクトの規模や社会的貢献度が高くても、そのプロジェクトの中での個人的な役割が希薄だと効果的なアピールにはなりません。

重要なことは、そのプロジェクトの中でどの程度大きな責任を任されていたか、管理する立場にあったのかということです。ここでいう管理とは、財務、人材、交渉、スケジュール、など、プロジェクトを進行するうえで必要な内容であればどういった内容でも記載することができます。特に管理する立場にあったのであればその内容を中心に記載することをお勧めします。

以上のようにトップ20校に合格するためには、テストスコアと(職歴または学歴の)実績がバランスよく必要となります。ただ上位校に合格するために必要なものは出願コースによって大きく異なります。そのため上記はあくまで目安として頂き、具体的には出願校の担当者に問い合わせながら効果的な出願準備を進めて頂ければと思います。