アメリカの大学院は修士論文がないと聞いたのですが、イギリスはどうでしょうか?また修士論文がないとなると卒業はどのように認定されるのでしょう?

海外の大学院に入学できたとしても、卒業できなければ意味がありません。
確実に卒業するためには、入学前から卒業条件をしっかりと把握しておくことが必要不可欠です。アメリカ、イギリスでは卒業条件が大きく違い、それが卒業までの期間と大きく関係しています。

アメリカ(カナダ)の教育制度は単位制を採用:
アメリカは日本と同じように単位制という教育制度を採用しています。あらかじめそれぞれのコースに卒業単位数が決まっていて、その履修クラスがその単位数に満たした時点で卒業となり修士号が授与されます。日本の大学も単位制をとりいれていますので、馴染みのある方もいると思いますが、ここでは少し単位制について詳しく考えてみたいと思います。

通常単位とは一週間の授業時間のことを指します。例えば3単位のクラスは週に3時間の授業が行われることになります。通常アメリカで1学期に履修する単位数は12単位程度になりますので、アメリカの大学院生になると週に12時間クラスで勉強することになります。またアメリカで二年間大学院に通うと、2年間で4学期通うことになりますので、12単位×4学期で48単位を2年間で履修することになります。そのため、2年間で履修できる平均単位数は48単位を目安にされるといいと思います。もちろん48単位を3学期で終了ささせることもできますので、その場合は3学期で卒業できることになります。また48単位を6学期で終了することもできます。卒業単位数が48単位程度だとそれほど無理せず卒業できますが、卒業単位数が50~60単位以上になると2年間での卒業は難しいかもしれません。またアメリカでは留学生が1学期に履修しなければいけない最低単位数が決まっています(9単位)ので、9単位より少ない単位数ですと留学生としてのステータスを剥奪され、学生ビザが破棄される場合もありますので注意が必要です。

以上のように考えると、アメリカの大学院の卒業までの期間は、単位数と皆さんが履修するクラスの数に依存することが分かると思います。また修士論文に関してですが、通常日本の大学院ですと修士論文が認められた時点で修士号が授与される形になると思いますが、アメリカの大学院は修士論文を課さないコースがほとんどです。あくまで指定された卒業単位数のクラスを履修した時点で修士号が授与されることになります。そのため、アメリカの大学院は日本の大学院のように研究室に入るようなことはなく、あくまで履修したクラスに出席し、課題をこなし単位をもらいます。クラスも少人数制から70名を超えるクラスを様々ですが、いずれにしてもクラスを履修する形態になりますので、日本の大学4年時の延長という感じになります。

また、もし他学部であっても興味のあるクラスがあれば履修することができます。その場合卒業単位数として換算されないので卒業のためには余計なクラスとなってしまいますが、他学部で興味のあるクラスがあれば履修することも可能なのがアメリカの大学院の特徴です。

イギリスの教育制度は進学制を採用:
一方イギリスの大学院は進学制度を取り入れていますので、学期の終わりに進級テストがあります。進級テストにクリアできないとその学期を再度やり直す必要があるため、落第ということになります。また履修するクラス数も決まっていて、必修科目以外に選択科目がある場合も多いですが、1学期に履修するクラス数が決まっていますので、アメリカのように自分で自由に選ぶことはできません。また通常コースで特別な指定がない場合は、他学部のクラス履修はできません。クラスメイトがアメリカのようにクラスによって大きく変わるようなことがなく落ち着いて勉強に励むことができるのもイギリスの特徴です。

卒業論文に関しては、イギリスはほぼ全てのコースで必修となり、第三学期である6月~9月の間が卒業論文作成期間となり、この間に完成させる必要があります。どの程度の論文を課せられるかということに関してはコースによって異なりますが、9月までに修士論文が認められないとたとえ入学から一年間が過ぎても修士号が授与されませんので注意が必要です。

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