【コラム No12】GMAT/GREはリーディング力のみでハイスコアが取得できる。

【コラム No12】GMAT/GREはリーディング力のみでハイスコアが取得できる。

今回も前回に引き続きGMAT/GREのお話です。

いよいよ8月を目前に、8月から本格的にGMATまたはGRE対策を開始しようと考えていらっしゃる方も多いのではないでしょうか？

 

そこで、今回は「GMAT/GREで必要な英語力はリーディング力のみ」、というお話をさせていただきます。

 

そもそもご存じない方もいらっしゃいますが、GMAT/GREはネイティブスピーカー用テストのため、英語でのコミュニケーションスキルを測る語学力判定テストではありません。ネイティブスピーカー用のテストのため、もちろんスピーキング力やリスニング力はまったく必要ありません。

 

GMAT/GREは数学力を測るQuantitativeセクションと、言語能力を測るVerbalセクションに分かれています。Quantitativeセクションは高等学校の１年生程度までの知識（数一まで）が必要となりますので、忘れてしまっている方は復習が多少必要となります。

 

一方、Verbalセクションに関しては、必要なスキルはリーディング力のみです。

 

GMATは、文法問題、長文読解問題、文章批評問題、

GREは、単語穴埋め問題、長文読解問題

 

です。

 

文法問題：分詞、関係代名詞、動名詞等の文法の誤りを正す問題

長文読解問題：200～500語程度の長文読解問題

文章批評問題：150語程度の学術的文章の構造を問う問題

単語穴埋め問題：150～300語程度の文章の空欄に適した単語を選ぶ穴埋め問題

 

以上のように、問題の内容を確認してもリーディング力（語彙力を含む）のみで対策が可能、むしろハイスコアを取得するためにはリーディング力のみを伸ばせばいいことが分かります。

Quantitativeセクションも数学の復習と、数学に関する専門用語を多少覚えたらあとは設問文を理解するリーディング力です。

 

GMAT/GREにはAWAセクション（GREではAnalytical Writingセクション）がありますが、このセクションはライティング能力が必須となります。与えられた課題に対してライティング力を駆使し回答を作成する必要があります。

 

では「GMAT/GREで必要なスキルはリーディング力だけではないではないか！」

という意見も出てきてしまいます、

 

しかし、意外と知られていませんが、このAWAセクション（GREではAnalytical Writingセクション）は海外の大学院ではそれほど重要視していません。特に留学生に関しては、ほとんど見ない学校も多いのが現状です。

なぜかというと、これらのセクションが、留学生がもれなく提出するTOEFLまたはIELTSのライティングセクションと非常に酷似しているからです。そのため、大学院の審査官は、通常TOEFLまたはIELTSのスコアがある程度取得できていれば、AWAセクション（GREではAnalytical Writingセクション）のスコアはそれほど重要視しません。

（※ジャーナリズムやシネマ等重要視するコースも稀にありますので詳しくは出願コースの担当者にご確認ください。）

 

以上のことから、北米の大学院を目指す方は、いかにしてGMATまたはGRE対策を行うか、が勝負になってきますが、GMAT/GRE対策にかかる時間は、リーディング力に依存する、という言い方ができると思います。具体的には下記のようなスコアがあれば十分GMAT/GRE対策を行うことができます。

TOEFL: 20点以上もしくはIELTS:6.0以上（各リーディングセクション）

 

TOEFLやIELTSの総合スコアに惑わされず、皆さんのリーディング力を見てGMAT/GRE対策を開始する時期をご判断いただければと思います。